「Into the Wild」いい映画だったなぁ…

zegy2008-07-03

映画「Into the Wild」を観た。10年前にアメリカで話題になった「荒野へ」の本の映画化。で、実話だ。
おととし、仕事でカナダのホワイトホースへ行ったことがあったので、スクリーンに映し出されるアラスカのきれいな景色とロケで訪れた景色が重なりとても懐かしい気持ちで観た。改めてカナダの仕事は貴重な体験だったんだなあと思った。
そしてこの映画は私にとって「忘れられない映画」の一本になった。

どんなストーリーかは検索すればわかるのでお話ししないが、とにかく「考えさせられる」映画だった。
いい映画は見終わった後「考えさせられるもの」…これは映画評論家の町山智浩さんが何かの番組で言っていたのだが、本当にその通りだと思った。見終わった後、じわじわといろんな事を考えさせられてしまった。

主人公のクリストファー・マッカンドレス青年は「なぜ旅に出たんだろう」「どうしてアラスカに向かったんだろう」「どうしてたくさんの断章メモを残したんだろう」そしてもし彼が生きていたら「どんな人生を送っているのだろう」などなど。
勿論映画なのだから、構成の妙でそれらの答えは伝わるよう制作されているのだが、しかし彼はもうこの世にいないのだ。だから本当のことは誰もわからないハズ。だからこそ考えてしまうのだ。

映画には彼が残した断章メモのすばらしい言葉がいっぱい、いっぱい出てくる。これも見所の一つだが、私はあるシーンが鮮明に残ってる。
彼が一番最後に出会う老人退役軍人ロニー(ハル・ホルブック)を山に登らせようとするワンシーンだ。
老人は体力のこともあって山のてっぺんに上がろうとしない。そんな老人にマッカンドレス青年は「新しい経験は人生を豊かにするんだ」といって山のてっぺんから見下ろす景色を見せようとするシーンだ。人生経験豊富な老人に、23年しか生きていない若僧がこんな生意気な言葉を発し老人をその気にさせててっぺんまで登らせるのだ。そしてこの映画で最も重要と思われる会話が山のてっぺんで話される…
これ以上はネタバレになるので書きません。私は9月の公開になったらもう一度この映画を観に行こうと思っています。

そこで今回の一言一行。
「やっぱり若いもんは本を持って旅をせなあかんなあ〜」
もうすぐ夏休み。今年は原油高騰でどこへ行くのもお金がかかりそうなので、バックパックの旅もいいかも知れません。